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上海市内の高齢者サービスセンター=2018年2月、宮嶋加菜子撮影

 中国の全国人民代表大会(全人代、国会に当たる)常務委員会は10日、退職年齢の引き上げをめぐる審議に入った。国営新華社通信が報じた。高齢化による労働人口の減少に対応する長年の課題に着手したが、社会の反発も予想されるため、慎重に進める構えだ。

 10日に始まったのは政府から出された、「法定退職年齢の漸進的な引き上げ実施に関する決定の草案」をめぐる審議だ。複数回の審議を経るとみられる。草案の詳しい内容については明らかになっていない。

 中国の定年は男性が60歳、女性が50歳(女性幹部は55歳)となっている。1950年代初期に定められて以降70年以上にわたって原則として変わっておらず、国際的に見ても若い段階で退職する。

迫られる変化、反発にどう対応?

 一方、中国の労働人口は20…

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